寝る赤ちゃんと寝ない赤ちゃん。
違いは何?

世の中には、「よく寝る赤ちゃん」と「全然寝ない赤ちゃん」がいます。確実にいます。
同じ赤ちゃんなのに、おっぱいを飲んだらベッドの上でぐっすり寝て何時間も起きてこない子。
一方、おっぱいをいっぱい飲んでも、ベッドの上で眠ることを頑なに拒否する子。
本当にいろいろです。
私は、兄宅で新生児のお世話を2週間したことがあるのですが、兄の子は全然、本当に全然泣かなかったのです。
反して、うちの長男はもう起きている間は(立って、抱っこして、ゆらゆら動かしている間以外)、ずっと泣いていました。
ベッドで寝るなんて無理。

なんでだろう?
なぜ、こんなに「寝ない赤ちゃん」と「寝る赤ちゃん」の差があるんだろう。

元祖寝ない子ママとしてその差について書いてみたいと思います。

目次

生まれ持った性格

身も蓋もありませんね。この「生まれ持った性格」という理由は「寝る赤ちゃん・寝ない赤ちゃん」の原因として、 やっぱり一番に来てしまいますよね。
うちは、長男は全く寝ない子でしたが、同じように育てた(つもり)の次男は、結構寝てくれます。
また反対に、初めての子は結構寝てくれて、「わぁ、赤ちゃんって寝てばっかりね♪」と思っていたのが、 次に産まれた子は全く寝ない子で「な、なんで?」とパニックになったという話もちらほら聞きます。


個性、なんでしょうね。やっぱり。


たぶん、寝ない赤ちゃんを、よその”いわゆるベテランママ”に預かって貰ったとしても、きっと寝ないままなんだと思います。とほほ。

分娩時間の長さ

寝ない赤ちゃんを子育て中のママ。
分娩時間はどれくらいでしたか?
また、難産でしたか安産でしたか?


うち、長男の時は、丸2日かかって出産したのです。
あの細い産道に圧迫され押し込まれた状態が何時間も続いてしまいました。
そして最期は、先生がおなかの上からぎゅーっと押し出しての「強制出産」。



赤ちゃんをものすごく圧迫した状態に何時間も置いておいたら?
すごくすごく苦しい状態に、何時間も置いておいたら?
やはり、その後の精神状態になんらかの影響があるのかもしれませんよね。


私は、分娩時間の長さが、長男がずっと泣いている要因の一つになってしまったのではないかと少し思っているのです。

強いストレスに晒されると、人間は体内に「アドレナリン」を放出し、興奮状態になります。
もしかしたら、分娩時の極度のストレス状態の中、 赤ちゃんの体が「アドレナリンを放出」命令を出し、 もしかしたらずっとそのまま「放出」状態(=興奮状態)なのかもしれません。

赤ちゃんが寝ない原因が、分娩時の時間やストレスのせいなのかは分かりません。
ですが(個人的にですが)長男は「極度に不安な精神状態(多分トラウマの一種となってしまった)」を 抱えて産まれてきたような気がするのです。
だから、一人でいることに怯え、ベビーベッドで寝ていても不安な気持ちが襲ってきて、 何度も何度も起きてしまうのではなかったのかと思えてしまいます。
一方次男の分娩時間は2時間足らずなんですよね。
ちなみに、ベッドに置いても、全く気づかずにすやすや眠る子でした。

産後の母子分離

産後、産院での赤ちゃんの過ごし方にも、赤ちゃんが寝ない原因があるのではなんて思っているのです。

長男出産時、産院では、母子別室で過ごしました。
普通であれば、7日ほどで退院できるはずでした。
ですが、わたしの産後の体調が悪く、熱がでたりしたので、2週間ほど入院することになってしまいました。


そうなんです。
その間、長男は、新生児室で泣こうが叫ぼうがほったらかし状態だったのです。 だれもケアしてくれていなかったのです。

今思えば、きっと、「お母さん!お母さん!」と不安で泣いていたはず。
でも、忙しい看護婦さん達にとっては、泣いている大勢の赤ちゃんのうちの一人。きっと放置されていたのでしょう。

野生動物で考えれば、母と産まれたばかりの子が「離れる」ということは、赤ちゃんの死を意味します。
もしかしたらあの時長男は、「かなりの長時間、死の恐怖に近い感情を抱いていた」のではないかな…。

その反動が、帰宅後、母子密着状態になったときに出てしまったのではないのかな…。
極端に、母親から離れることを不安がるようになってしまったのではないかと思えます。
まるで、新生児室で求めていた安心を取り戻すかのように。

次男はというと、同じく母子別室でしたが、看護婦さんに頼んで泣いたらすぐにナースコールで呼び出してもらいました。
また、夜間授乳も(本来なら2日目からでしたが)出産した次の日からすぐに始めました。
なので、次男は、産院では起きている間で泣き出したりしたらすぐに母親が駆けつけられる状態にありました。

赤ちゃんは寝るという「刷り込み」

「新生児をイメージしてください」

と言われて、まず思いつくのが、ベビーベッドですやすや寝ている赤ちゃんのイメージではないでしょうか?
真っ先に、断末魔の叫び声をあげて夜中起きて泣いている赤ちゃんを思い浮かべる人は極めてまれだと思います。 育児雑誌の赤ちゃん、雑誌の広告の赤ちゃん、テレビの広告の赤ちゃん、テレビドラマの中の赤ちゃん、 小説の中の赤ちゃん。
ほとんどが、すやすや眠っている赤ちゃんしか出てきません。

そりゃそうですよね。
髪振り乱して、3日お風呂にはいっていない臭~いママが、泣き叫ぶ新生児を深夜に抱っこして、狭い部屋をうろうろしている姿は、誰も見たくもない(苦笑)

私たちはあまりにも「おとなしくベッドで眠っている」新生児のイメージしか刷り込まれていないような気がするのです。
それが原因で、余計に、「赤ちゃんなのに我が子は寝ない!」と”感じる”のではないでしょうか…?


ほんと、イメージ以上に、手強い相手です。
新生児。
次男の時は、長男育児の訓戒より、「新生児は寝ない、寝ないんだ!!!」と、心の奥底から思えるようになっていました。
ですので、寝なくても、夜起きても、諦めの境地。「寝るわけないよねぇ」という気分。
ですが、そのぶん、気持ちはとても楽です。


両親に「次の子」が出来にくくするための新生児の策略

記事によると、赤ちゃんの夜泣きは、夜に両親が”仲良く”して、自分の弟・妹が出来るのを阻止するためという理由があるとのこと。
米ハーバード大学の科学者デイビッド・ヘイグ氏による説です。

新しい切り口ですね。
まぁ、確かに頻繁に夜泣きがあると、ママは疲れ切ってしまって兎に角1分でも早く、長く、睡眠時間を確保したくなる。夜に夫とロマンティックな気分になることなんてなかなか難しいですよね。

妹や弟が出来ると言うことは、必然的に、親の自分への関心はそちらへ流れてしまいます。

例えば、動物の赤ちゃんだって、「自分だけが」生き残るために色々な努力をしますよね。
えさをもらうとき、他の子より口を大きく開けたり。大きく泣いたり。
もうそれは、意識して行動すると言うより、DNAレベルの無意識の行動。
赤ちゃんもそうなのかもなぁ。

またヘイグ氏によると、赤ちゃんの夜泣きは生後6カ月以降のベビーに増え始め、 特に母乳育児の赤ちゃんに顕著だということです。
やっぱりねぇ。
母乳育児と夜泣きは関係あり…か。
断乳すると夜泣きが止まるというのもうなずけます。
ちなみに、うちの場合、長男は断乳すると5日後には夜泣きは止まりました。
しかし、次男の場合、(酷い夜泣きではありませんでしたが) 断乳後も3,4歳までは夜中に泣いて起きることがしばしばありましたね。