夜泣きとシナプスについて

夜泣き。何故そんなことが起こるんでしょうか?
地球上の生き物で、夜泣きをする動物ってほとんどいないような気がします。
だって、夜中に夜泣きなんてしたら、捕食者に見つかってしまいますからね。
でも、進化を極めた人間の赤ちゃんは夜泣きをする。
どうやら「脳」、特に「シナプスの形成」と関係があるようです。

2006年。夜の9時からNHKスペシャルで、「赤ちゃんの成長の不思議」という番組が放送されました。

生まれ立ての赤ちゃん「あおいくん」の、生後1年間成長を記録して、いろいろと成長過程の不思議を研究するといった内容でした。

いやぁ、「あおいくん」かわいいわぁ。
新生児の頃から、3ヶ月、6ヶ月と、ふっくら大きくなっていくのを、他人の赤ちゃんながら目を細めてみてしまいました。
って、これは研究内容とは関係ないですね(汗)
(余談だけれど…。生後14日目の新生児を、研究室につれてきて、おむつ一丁にさせて運動機能の観察をしていたのだよ。す、すごいよあおいくんママ。私ならムリかなぁ。過保護なもので…(^-^;)



そのなかで、「なるほど」と思ったのが、「シナプス」の研究。

「シナプス」とは、脳の中にある組織です。脳内の情報を伝達する、重要な組織です。

これまでは、新生児は「シナプス」はちょっとしかなくて、大人になるほど増えていくと思われていました。
新生児の脳より、大人の脳のほうが発達してると、誰でも、研究者でも、思っていたのです。

でも、実際は違ったんです。生後8ヶ月のベビちゃんの時が、いちばん「シナプス」が多い
生後8ヶ月がピーク。なんと、大人の1.5倍。
で、8ヶ月を過ぎると、すーっとシナプスが減っていくんです。

夜泣きっ子ママとして思ったんです。

こりゃ、夜泣きとかするよなぁ…。

「シナプス」というのは、情報を伝達する器官です。
”あついよー””腹へったよー””痛いよー””むかつくよー”という感覚や、感情を伝達してくれる器官なんです。

これが、感覚を伝える器官が、あの小さい脳のなかに、大人の1.5倍ある! 要するに、とてつもなくいろんな情報に過敏な状態というわけですよね。

ということは、きっと、大人が想像するよりも、赤ちゃんは”超”過敏状態。
”なんかむかつく”という感情も、脳のなかでは、ビビビビビビーーーーッと過剰に反応して、 ”どうしようもなくむかつくっ”になっちゃうのかなぁと思ったわけです。

だから、夜もぐっすり眠ることができないのかなぁと思ったわけです。

夜泣きは成長の過程と言われますもんね。なんとなく納得したなおっぺなのでした…。

あとは、「赤ちゃんが、直接”対面”して経験したこと」は、「目で見た画像」にくらべてものすごく刺激になるということ。 そこでの実験というのは、”外国語を話している女性”を、

で比較して、赤ちゃんが、どれだけその女性の喋る外国語を理解するかを研究するというもの。
断然、生で触れあっていたほうが、外国語を理解する能力が高かったみたいです。
テレビだと、いまいち、映像に興味がわかない赤ちゃんもいるから、一概には言えないとは思います。
が、やっぱり、「体験させる」ということは、赤ちゃんにとって、とてもよいことなんだなぁと実感しました。

あおいくんのママも言ってました。

「うちのあおいは、同じ月齢の子どもさんたちと触れあわせると、昨日まで出来なかったことが、いきなり出来るようになるということが、何回もあったんです」

そうなんですよね。うちも、おばあちゃんがやってきて遊んでくれた次の日に、たっちが出来るようになったりしました。
きっとおばあちゃんと会って、普段よりも多く「シナプス」が発達・成長したんでしょうね。

赤ちゃんの不思議。
色々あるものですよねー。
ちなみにこのドキュメンタリーはDVDになっていて購入することが出来ます!



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