寝ない子ママが、
二人目を考えた時はいつ?

寝ない赤ちゃんを育てていると、その子で手が一杯。気持ちも一杯一杯。
とても次の子を考えている余裕などないのではないでしょうか。
だって、次の子も寝ない子だったら? そう思うと、とても二人目を作る気にならない。
私もそうだったんです。
でも、二人目をもうけました。
その時の気持ちを書いてみたいと思います。

二人目など、考えられなかった私

掲示板で「あんなに寝ない子(長男)育児で辛い思いをしたのに、なぜ二人目を考えたのか、教えて欲しいです」というリクエストがあったので、ちょっと書いてみたいと思います。

確かに、長男の寝ない子育児は本当に大変でした。
寝ない子乳児を過ぎ、2,3才に成長してからも、すごく動き回る子で、そのお世話をするのも大変。

入園直前、ベビーサークルにはいっていましたが、そこで知り合って間もない数人のママから「次の子は? どうするの?」とニコニコ顔で質問されることが、何度かありました。
そのときの自分の気持ち、今でもよく思い出せます。
私、数秒ほど、言葉が出てこなかった。家事と長男の育児だけで疲労困憊でいっぱいいっぱいな自分にとって、あまりに想像の範疇を超えた質問(笑)で「え? は?」って感じでしたね。

というか、逆に「わー。2才くらいの子どもをお世話しつつ、新生児のお世話が出来る人もいるんだ…」とちょっとショック…というか、びっくり…という気にもなりました。
確かに、年子ちゃんを含め、年の離れていない兄弟なんて、全く普通ですものね。考えればわかることです。

とにかく、長男入園前までは、「二人目、今はとてもむりむりむりむりむり」でした。 この長男を24時間お世話しつつ、妊娠出産育児なんて、それは絶対ムリだと思いました。

上の子が入園して、気持ちに変化が現れました

そして、待ちに待った「入園」
自分一人だけの時間を持つことができたとき、最初、なんだかやたらとソワソワしちゃっていましたね。
あまりに長男の付き人生活が体になじみすぎて、思わず手持ちぶさた。

「あ、洗濯物干さなきゃ…。うわ、なんてちゃっちゃと干すことができるんだ!」
「ベランダでゴミをまとめておかなきゃ…。うわ、妨害がないというのは、これだけストレスがないのか!」
「アイロンあてなきゃ…。わー、熱いアイロンをどこに置こうが、全然心配しなくていいというのは、これほど心理的に楽なのか!」
「トイレいきたい…。トイレに行きたいときに、一秒もロスなくすぐにいけるなんて…(泣)」

もう、やることなすこと、すごく新鮮(笑)
お迎えの時間になるまで、ゆっくりと座ってコーヒーでも飲んでいればいいものを、なぜか意味もなく立ち上がってチラチラと時計ばっかり見ていた記憶があります。

私ね。 とにかく、自分を取り戻したかったんです。

甘えた意見なのは、重々承知です。
育児だって、立派で有意義な大任であることも承知です。育児をすることが、自分を殺す(言い方が悪くて申し訳ない)ことでは決してないのもわかりきっています。

でも、自分の時間が欲しかった。
自分の時間と欲望をとことん封じ込め、自分でない誰かの手足となり「しもべ」となることで失っていた(と感じていた)自分の尊厳。それを取り戻したかった。
ちょっと大げさですがね(汗



夫の仕事を手伝い始めました。
英語を習いに行き勉強しました。(しかもちょっとオシャレして)
映画のDVDを借りてきて夜遅くに見ました。
ちょくちょく街の中心部までおしゃれして出かけ、バーゲンなどでかわいい服を買いました。
華奢なアクセサリーをつけたり、ヒールのパンプスを履いたりしました。
ヘアサロンにも行き、パーマをあて、髪をちょっと明るい色に染めました。
友人とランチに行くこともありました。

おとなしめの女児を育てているママなら、子育てしつつ上記のこともこなせたのかもしれない。でも、元気爆発男児&不器用ですぐテンパる私にはね、とうていムリなことばかりだったんです。

そんな「自分を取り戻す」生活を半年ほど続け、秋頃、ようやく「ふーーー、おなかいっぱい」となったところで、次の子を考えることができましたね。
この私の状態なら、妊娠、出産、育児できる、と思えました。

そのときには、「次の子が寝ない子だったらどうしよう」とは思わなかった。どっちかというと「たぶん次も寝ない子だな(笑)」と思っていましたね。
半年間の育児休業でエネルギーを取り戻したからか、今までの長男育児で自信がついたからかどうか、ネガティブには考えなかった。

「今の私なら出来る」

そんな気にもなりました。
次の(寝ない子かもしれない)赤子のために用意できるグッズ、体制は、すべてそろえてやる!!
そんな覚悟でしたね。

流産などもありましたが、結局、長男年中さんの時に次男出産です。

二人目の子が一人目の子と年齢差(うちは5歳差)があることについて

兄弟で間が空いてしまうのは、あまり良くないことと言われることもあるかと思います。
兄弟で遊べない、ずっと子育てが続いてしまう、などなど。
でも、妊娠出産は人間のコントロール出来ないこともある。だから年齢差も「絶対これが良い」なんて答えはないとは思います。
でも、結局のところ、私は5年の間があいて、よかったなと思っています。

5年。
割と微妙な「年齢差」です。
ですが、何故か私の周りでは5歳の差で子供をもうけたママが多いんです。

メリットもあります。 まず、兄弟の年齢が5歳離れていたお陰か、余り喧嘩にならなりませんでした。
遊びたい対象のおもちゃが違う。
それに、お互いがライバルになり得にくい年の離れ具合だったんです。



そして、大学入学時にかかる費用。
4年空いていると、重なる時期がありません。
高校まではほぼほぼ授業料が気にならないので、子供の年齢差は余り気にならないかも知れません。
でも、大学は違う。一年で100万円かかる授業料。兄弟二人の入学が重なると、200万円ですからね。
あ、これはもちろん、「浪人しなかった」場合ですけれどね(汗)

また、私もかなり落ち着いて育児が出来たような気がします。
おそらく5歳の上の子は、色んな事が一人で出来ていたので、目を離すことが出来、下の子に集中出来たからだと思います。
そして、ちょうど良い具合に上の子にも手がかかり、下の子の育児の苦労に対して良い塩梅でスルーできた(スルーせざるを得ない)からだと思います。

あ、余談ですが…。
二人目出産のあと、「自分を取り戻したい欲求」は、全く訪れませんでした(苦笑)
そのままずるずると、今に至ります。
今思うと、長男育児は、「自分が思い通りに出来る時間を、あまりに長時間奪い取られる」という初めての経験。今回は、二回目。自分の体に「免疫」が出来たのかもしれませんね。
また、二人目育児は、色々と準備万端で望みました。
そのおかげか、(あの、魔の)新生児育児にかかりっきりになることもなかったんです。
そしてその分、うまく自分のしたいことをやる時間を見つけることが出来、欲求不満や抑圧感を感じることが少なかったのでは思います。

いま、寝ない子を育てていて、「二人目なんてムリ、もう、こりごり」と思われるママ。
私が言うのもなんですが、「そりゃ、当然だーー」と思います。
でもね。個人的には、「私には二人目は絶対むりなんだ」とは思わないで欲しい。
数年後、心に余裕がきっと出来るはず。
そのときまで、まぁ、のんびり気長に、ひとりっこ子育てをエンジョイするのも悪くないです。
そして、そのひとりっこ育児が気に入ればそれはそれでよし。
二人目もいいかもと考えるようになったら、それはそれでよし。最初に寝ない子を育てたその根性と知識を持ってすれば、なんとかなりますよ。
そんな風に思います。