産後の母子同室・母子別室のメリットとデメリットは?

産後すぐの母子同室と母子別室。
いわゆる「メリット」「デメリット」が両方に存在するのではないでしょうか?
いろいろな意見があると思うのですが、 なおっぺが感じる「良いところ」「これは問題あるかも」を書いてみたいと思います。

母体回復の点から

出産は母体にとって本当に大仕事。
少し乱暴に言えば、「ものすごい拷問」を受けているような状態。それが二日、三日つづく場合もあるんですものね。
そんな出産が終わったあと、母体が回復しないままなのは大問題!

母子同室であり、産まれた子が「寝ない子・ギャン泣き子ちゃん」だった場合、 出産直後から「育児の修羅場」が待っていることになります。
病室で泣きわめき抱っこ・おっぱいをねだる赤ちゃん(赤ちゃんですもの当然ですが)。
そして入院日数の都合から、絶え間なく続く「沐浴指導」「授乳指導」。
やっと寝られると思うと、突然やってくる(しかも何度も)お見舞いの人、人、人。
出産という「おめでたい」ことだから忘れられがちですが、 (程度の差があるにせよ)ママは「大手術をした直後の状態」なのです。
母子完全同室は、手術直後から、残業バリバリの仕事を始めるようなものかもしれません。
それは無茶というものですし、退院後の日常生活に大きな影響を与えてしまう可能性大です。

母子別室の場合だと、母体の回復は早いでしょう。
ママが寝たいとき、お見舞いや病院指導さえ無ければ、ある程度まとまった睡眠を取ることが出来ますものね。



赤ちゃんの生態を知る、育児の修羅場を知るという点から

赤ちゃんとはいったいどれくらいの大きさの声で泣くのか、どれくらいの時間泣き続けるのか? 赤ちゃんはいったいどれくらい眠るのか?  赤ちゃんはどうやって眠り、どうやって目覚めるのか?

母子(完全)別室で、赤ちゃんのリアルな様子をほとんど知らないまま退院し、夫と二人きり(親族のヘルプが無い場合)で新生児育児をスタートさせることは、本当にリスクの高いことだと思っています。

実は、私がそうだったのです。

私が出産した病院は、完全に母子別室。
3時間ごとの授乳タイム以外は、ずっと母子別室で過ごすスタイルでした。
(NICUもあるような大きな総合病院で、相部屋が主流でしたから、物理的にも母子同室は無理なんでしょうね)
入院している間、授乳タイムの30分程度だけ我が子と触れあう。
もちろん我が子がギャン泣きしている姿もしらない。泣き声の大きさも知らない。
これほど寝ない子だということも知らない。
そんな状態のまま退院し、自宅で初めて

と、心の底から戸惑い、悩み、そして苦しみました。

こういうふうに、我が家に帰宅してから「寝ない我が子」の現実を知り戸惑うママも多いのではないでしょうか?

もちろん、入院中はとても穏やかな赤ちゃんで、生後0週間目から本領発揮(苦笑)する赤ちゃんもいるかもしれません。
でも、もしも、入院中、新生児のプロである看護師さんたちが側にいる状態で、 我が子の「寝ない・ギャン泣きぶり」についてママが知って、それをその場で相談することができたら…。
母子の状況・ママの状況は少しでもかわったかもしれない。そういう風に思うのです。

赤ちゃんの安心という点から

これは難しい話ですし、「きちんとした研究結果」は無いので、断言は全くできないのですが、 個人の感想ということを大前提に書いてみます。

母子別室の場合、赤ちゃんは新生児室で寝かされることになりますよね。
大きい産科病棟なんかだと、ずらりと赤ちゃん達が寝かされている光景も珍しくありません。

そして。 新生児室では、赤ちゃんがギャン泣きしようが誰も抱っこはしてくれない、という場合も少なくない。
泣いている赤ちゃんの人数だけ看護師さんがいるわけではありませんものね。
赤ちゃんが泣いていてもほったらかし。放っておけば、そのうち赤ちゃんは疲れて泣き止む。そんな感じのことも少なくないのではないでしょうか?

さて、新生児はなぜ泣くのか?
お腹が空いてるのもあるでしょう。でも多くの場合は母を求めて泣いているのではないでしょうか?

うちの長男(ものすごい寝ない子だった!)は、 産院で、泣いても喚いても誰も抱っこしてくれないような母子別室で10日間以上過ごしました。 (入院が長引いたのは、私の産後の状態が悪かったからです)
退院して帰宅後、長男は、ものすごく抱っこに固執していたような気がします。
ベッドに置いても敏感にそれを察知し、すぐにギャン泣きなのです。
対して、次男。泣いたら抱っこを、産院で入院中から実践。入院も5日間のみ。
結果、この子はある程度ならひとりぼっちでベッドに寝かせていてもへっちゃらでした。
背中に付いている「ベッド感知センサー(笑)」も、長男に比べて精度はかなり低い(笑)

もちろん、偶然であり、その子の個人の特性かもしれません。
でも、私には「もしかして関係あるのかも」と感じてしまうのです。