頻回授乳のすすめ

このページでは、

について書いてみたいと思います。

① 3時間授乳(一定間隔を開ける授乳)に拘っていた私

皆さん、母乳育児はどんなかんじですか?
特に初めての新米ママさんの場合、授乳という「作業」は本当に大変なのではないでしょうか?
わたしは、産院の助産婦さんから

「おっぱいは、3時間おきにね」

と言われていました。
多分、助産婦さんは、アドバイスとしての「3時間」だったのだと思います。
でも、わたしには、”それが全て”だったのです。

「よし。3時間。3時間」

赤ちゃんがどんなに泣いても叫んでも、授乳をしてから3時間は開けていました。

うちの子は、特におっぱい大好きっ子。
一日中、ぐずぐず言っている赤ちゃんでしたが、おっぱいを口に含んでいるときだけは静かでした。
で、おっぱいをちゅくちゅくしながら、わたしの膝の上でうとうと…。
「もう寝たかなぁ」
と、そのままお布団に移動させようとすると、

「ンギャーー」

の繰り返し。

で、おっぱいをまた含ませれば良いのに、わたしは「授乳したばかりだから」と、赤ちゃんを抱っこ。
当然、赤ちゃんは余計に泣き叫び、寝ない・ずっと抱っこの赤ちゃんになってしまう。
そして、

「次の授乳は…3時間後だから………。4時50分だ…。早く来い…。早く時間よ過ぎて…。そしたらこの子は静かになる…」

と、時計とにらめっこ。

今から思うと、バカみたいでしょ? ほんと、一時期、おっぱいノイローゼになりかけました。



②頻回授乳の原点について考えた

お猿の赤ちゃん、みたことありますか?
お猿の赤ちゃん、母猿にずっと抱っこされていますよね。 抱っこされたままで、ずっとおっぱいをくわえてる赤ちゃん猿の多いこと。
母猿は、というと、くわえさせたまま、素知らぬ顔で餌を食べていたりする。
なんというか、そういうのが、原点のような気がします。

赤ちゃんって、おっぱいが好きなんです。
いや、「好き」とかいうレベルではありません。
それが無くては、即「死」を意味するほど、重要な生命線なんですよね。

そりゃ、おっぱいをくわえていれば、どんなに安心するか…。
どんなに気合いいれて、おっぱい吸っていることか…。

「母乳量が足りないから、おっぱいを離さない」

そういうこともあるでしょう。
でもね。
わたしは、双子でも完全母乳でOKなママでした。検診でも順調すぎるくらい体重は増えています。

でも、おっぱいを離すと、我が子は大泣き…。

「おかしい! なんでなんで?」

次の授乳まで、ずっと抱っこ。 本当は、あげたくてあげたくて仕方なかったのに…。

おかしいのは、わたし、だったんだと思います。

赤ちゃんがおっぱいをくわえたいと思って泣く、そして、ママがそれに応えたいのなら、そうすればいい。
赤ちゃんをギャンギャン泣かせて3時間おっぱいを開けることに、ママがストレスを感じるならば、そんなのやめればいい。
おっぱいくわえっぱなし? 上等だぁ!!

今ならそう思えます。
ママが辛くないのなら、是非、赤ちゃんのおっぱい欲求に従ってあげたら良いと思います。
大体、3時間あけて授乳のリズムをつけるのって、そんなの新生児には無理ですよねぇ…。
それって、ほとんど親の都合であって、赤ちゃんは飲みたいときに飲みたいに決まってますからね…。

③ 頻回授乳の良い点

赤ちゃんの気持ちが落ち着く→余り泣かなくなる

次男を母乳育児中の現在。(2006年)
わたしは、おっぱいをしまう暇もないくらいです。

泣いたら、おっぱい。
スリングで抱っこしながら、おっぱい。
まぁ、おっぱいの乾く暇もないくらい。
ほとんど「裸族」です。

でもね。このお陰かどうかはわかりません。その子の個性かもしれません。

でも、次男は本当に、情緒が安定しています。
長男は、ほんの少しでもお布団に下ろそうものなら、1秒もしないくらいで、絶叫でした。
が、次男は、数分くらいならば、へっちゃらなのです。

わたしは密かに「おっぱいをいつでももらえる安心感があるからかなぁ」と思っています。

もし、みなさんが、「おっぱいあげたいけれど、3時間開けろって言われたしなぁ。でもそうすると、赤ちゃんは大泣きなんだよね…。どうしよう」と思ってらっしゃらるなら…。 ぜひ、「裸族」をオススメします。
今まで抱っこでないと泣いていた赤ちゃんも、安心してお布団の上でもニコニコしていられるようになるかもしれません!

母乳生産量UP

母乳というのは、赤ちゃんに吸われることによって生産されますよね。
赤ちゃんが吸ってくれれば吸ってくれるほど、おっぱい生産ホルモンがたくさん増えてくるのです。

一見、「3時間開けて、乳房に母乳が溜まってからおっぱいをあげた方が良い」ような気もします。
でも、おっぱいって、「乳房内がからっぽだから、吸わせても意味がない」というわけではありません。
パンパンに張ってもいない、へにょへにょおっぱいでも大丈夫。母乳って「湧いてくる」のですから。
ちょこちょこ溜まってきた母乳を溜めて置いて飲ませるより、吸って吸って湧いてくるのを待つというパターンのほうが、母乳育児を続ける点では、良い結果を生むと思います。

そうそう。母乳ってなめてみたこと、ありますか?
乳房に溜まった母乳というのは、古いので「苦く」「しょっぱい」味がします。
吸われて、たった今湧いてきた母乳というのは、「甘く」「あっさり」した味がします。
やっぱり赤ちゃんも、「甘く」「あっさり」した母乳のほうを好むみたいです。



母乳育児中のサプリメント。母乳を作るママのカラダに必要な栄養が入っているそうです。


乳房を温めたり、冷やしたりするためのもの。熱を持った乳房を優しく冷やしたり、温めて血行をよくしたりします。

頻回授乳だと冬の夜間授乳は寒くて辛いですよね。私が冬の夜間授乳用インナーを自作してみました。



④頻回授乳で気を付ける点

頻回授乳ですが、やはり気を付ける点があります。
あまりにずっと吸われていると、乳首が切れてしまうことがあるのです。
そりゃそうですよね。乳首の皮膚って、弱そうですもの…。

そういうときは、「乳頭保護器」を試してみてください。
これは、薄いシリコン素材で出来ていて、乳頭にかぶせ保護するグッズです。
これを付けたまま、授乳するのです。
乳頭にかぶせる部分の先には穴が開いていて、母乳が出てくるようになっています。

また、「バーユ」も効果があります。
薬局などに売っていますよね。
バーユは、肌に素早く広がり表面に油膜を張って外部と遮断すると共に、浸透することによって内部の空気を追い出し酸化を防ぐ作用が生まれるそうです。 で、この状態では細菌は皮膚に入り込めませんし、中に入った細菌も囲い込んでしまいます。
それに、馬はもともと「桜肉」といって、食べることもできます。
というわけで、薬とは違い、口に入れても問題はなし。
傷口に薄く塗って、赤ちゃんが飲んでいない時は、そっと傷口にラップをかけておくと治りが早くなるようです。

また、ママの体が辛いと感じるときもあると思います。
ずっと同じ体勢で座って授乳しておられるママは特に…。
そんなときには、是非、寝っ転がったまま、おっぱいをあげてみてください。
これがやみつきになるほど、楽なんですよ…。

この貴重な休憩タイムで、抱っこ・不眠の疲れをぜひ癒してください。
一生懸命自分のおっぱいを飲んでいる赤ちゃんって本当にカワイイですよね~。
こうやって我が子とイチャイチャできるのも、ほんの数年。いや、もしかしたら数ヶ月かもしれませんよね…。


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