寝ない子ママは育児雑誌を信じてはいけない!?

育児雑誌を信じるな

育児雑誌には、”生後○ヶ月の赤ちゃんの様子”といったコーナーがあります。
生後○ヶ月の赤ちゃんは、大体こんな様子ですよ~と、一般読者の親子の様子を紹介するコーナーです。

当時、毎月毎月育児雑誌をとっていた私は、そのコーナーをもちろん読んでいました。
我が子と同じくらいの子はどんな様子なのか、同じくらいの赤ちゃんが周りにいない私はとても興味がありました。

で、そこにのっている親子はどういう親子か、というと…。
こざっぱり片づいたお部屋。スカートをはき、きちんとお化粧し、綺麗にスタイリングされたヘアスタイルのママ。
そして、おとなしくママに抱っこされている赤ちゃん。
ママと子の一日のスケジュールを読むと、まぁ、これがほとんど手の掛からないご様子…。

一方私はといえば…。

化粧? ヘアスタイリング? 部屋のお掃除?
はぁ~~? こっちは、数時間眠れるか否かで戦ってるのよ!
もっと言えば、生きるか死ぬかなのに!?
という感じ。

いや、違いました。
そんな元気良く悪態つけるような状況じゃなかったです。

「えぇ~、うそ~…。いいなぁ。他のママは化粧なんてできるんだぁ…。私、かわいそうだな」

そんな状態です。ばりばりのマイナス思考でしたからね。

でも今考えれば、

「ばっかみたい」

です。 ○○こクラブといえば、超メジャー育児雑誌。どこの書店でも売ってます。
それに我が子と自分が載るんですよ?
例えその一日だけでも、徹夜してでも部屋を片づけますよね~。
化粧だって、赤ちゃんを泣かせておいてでもするんじゃないかな。すっぴんじゃいられないよね。
それに、一日のスケジュールだって、わざわざ、グズグズしていた日のスケジュールを公開しますか?
だって、それって、「うちの子は、育てにくい子でーす」って公表しているようなものですもん。

します?
しませんよねぇ~?

「一日中ぐずぐずスケジュール」を載せるのは、親としてなんとなく避けますよねぇ。
なので、比較的「よいこ」だった日のスケジュールを載せて、「うちの子、親孝行ないいこちゃんでしょう?」って公表したいと思うのね。

おまけに、その雑誌の中身といえば、「明るく楽しく育児しようよ」と言った感じです。

『ママに見られないようなかわいいファッションとは!』
『春メイク特集』

そういうの、大切だと思います。有益だとは思います。
付録雑誌の「子どもが怪我をしたら」とか「病気をしたときの処置」なんかは、すごく役に立ちました。

でも正直、どろどろした精神状態の私の心には…合いませんでした。
後から思うと、私が探していたものは、「私と同じような育児をしている人」だったのだと思います。

例えば、「辛い体験をした人間」が求めるのって、やっぱり同じ体験をした人間だと思うのです。
例えば…。
ものすごーく辛い失恋をしてしまったら、やっぱり、最近失恋してしまった友人と話をしたいですよね?
新婚ほやほやの、幸せいっぱいの友人とあんまりお話したいとは思わないですよね?

そんな感じだったのです。
なので、前向きな明るいママ達がたくさん載っているあの雑誌は、寝ない子ママにはちょっと向いていない…かもしれないなと思うのです。

それでもすがる思いで、毎月その雑誌を買っていました。
なんでそれがわからなかったんだろう。
あの頃の私…。
そんなことをふと思います。