マイコプラズマ肺炎入院体験談その2(長男3歳)

このページでは、

について書いてみたいと思います。

子供はとうとう入院。 嵐のような入院生活が始まります。 勝手知ったるおうちで育児するのでももてあまし気味な3歳児;; どうなるか?。

嵐のような入院生活が始まります。
勝手知ったるおうちで育児するのでももてあまし気味な3歳児
ベッドとその周りのみで生活させることといったら、それはまぁ大変!

我が子のベッドは、四つのうち一番ドアに近いところに位置していました。これは、トイレに行ったり、私自身が外へ出て行くときに、とても助かりました。
大部屋で、どの場所のベッドになるかは運しだいですものね。
反対に、窓際のベッドも、外の様子が見ることができていいという場合もあると思います。

長男の様子ですが、初めての入院で相当ナーバスになりました。
熱が、また41℃にあがったので、ものすごく辛そうです。
長男は「寒い寒い」と言いだし(熱が高かったせいでしょう)、私は、ベッドの上で、長男をぎゅーっと抱っこしながら眠りました。
まだ「幻覚」も見ているらしく、「ミニカーがある」といって私のパジャマを指さしていました。
たぶん、発熱から頭痛もしていて、頭がくらくらしていたのでしょう。抱っこをしていた長男の体制を立て直そうと位置をずらすと、びっくりして私にしがみついてきました。

この時点でのわたしの心配は二つ。



長男のことは、先生と病院を信頼するしかありません。 周りのベッドのお子さんたちも大変なんですもの。

そして、わたしは、数日前に流産の手術をしたばかり。まだ出血もありました。 傷も痛みます。 身体も弱っているので、免疫力もきっと落ちているはず。
もちろんここは病室。しかも四人部屋。密室です。当たり前ですが、大勢の患者さん(付き添いのママとパパ、そして入院するほど症状の重い子どもさんたち)と一緒の空気を吸うのです。
マスクはしていますが、それもどこまで役に立つか分からない。
なので、やっかいな病気をもらったり、私自身が長男のマイコプラズマ菌をもらったりしないか、ものすごく心配でした。
本当ならば、もう2,3日はゆっくり家で養生をしていたいところですが、本当にそういってはいられませんでしたね。

我が子の入院生活の実態はというと…。親も子も初めての体験。四苦八苦でした!!

子供の熱は、入院したその夜には、下がってきました。
私、一日に何回も何回も熱を測っていて、熱が平熱に近づいていったときは、本当に嬉しかった!
ちなみに、本来は3時間おきに検温することになっていました。0.1度下がって一喜一憂しているのはだめですものね。

そして、我が子はやっと落ち着いて眠れるようで、すーすーと安らかに眠っています。s でも、彼の身体には、点滴がついたまま。とても痛々しいです。

トイレも大変です。s この頃は、長男は、夜だけ紙おむつをはいていました。s 昼間は、ちゃんとトイレに行きます。

普段、おうちでは普通のパンツをはいているのですが、今は、(体調が悪いため)いつ寝るか分からなかったので、一日中紙パンツをはかせていました。
ですので
「紙パンツの中におしっこしていいよ」 と言っていたのですが、本人はどうしても嫌がりました。
小さい子どもながら、プライドもあるのでしょうね。
毎回毎回、ふらふらする身体と点滴をつるす棒を引きずって、長男はトイレに行きました。

また、脱水症状を起こさないためにも、ひっきりなしに点滴をしています。点滴の水分がたっぷりと身体の中に入ってきて、おしっこの量もはんぱじゃありません!
これまでに体験したこともないような、ものすごいおしっこの量なのです。
夜、寝ている間に、紙パンツから漏れてしまうことも多々ありました。
眠い目をこすりながら、なんど夜中に、パジャマを着替えをさせたことか…。
これは、入院して点滴をして初めて知った事実。
後で、子どもさんが実際に入院したことのあるママに聞いてみると、ほとんどのママが「そうそう! 点滴をするから、ものすごいおしっこの量になるよね!」とのことでした。

二日目。そろそろ親子ともどもぐったり。そりゃそうよね。でも、子供の生命力は強い。なんと我が子、回復の兆しが! 

入院した次の日の朝。
長男。
なんと。
回復!

血液の炎症反応はまだ高いのですが、抗生物質の点滴のお陰で、だいぶん楽になったようです。
でも、まだまだ「見せかけ」の元気。 根本的に良くなっているというわけではありません。

しかし、有り余る3歳児の元気…。
これを押さえるのに、本当に苦労しました。

育児中のママ。
分かっていただけると思います。
元気のある三歳男児を、ベッドの上でおとなしくさせる大変さ…。

いくら元気だからといって、病棟を歩き回らせるわけにもいかない。大きな声もだしてはいけない。
普段、家でこんな風におとなしくさせるのでさえ一苦労なのに、小さな狭いベッドの上で、静かにさせておかないといけない。

ということで、「もの」でつりまくり…。
ベビー雑誌、知育雑誌、ちいさなおもちゃ、ビデオ。
まぁ、いろんなおもちゃを投入しましたねぇ。
(とはいえ、大きな音のなるおもちゃ、テンションの上がりすぎるおもちゃもNG)
普段、それ程ビデオを見せない育児を心がけてきたけれど、一気に崩れまくりです(苦笑)

やはり、一番静かにしてくれたのは、ビデオ。
そのころ、アンパンマンが好きだったので、レンタルビデオ店で借りてきてもらって、親子で見ていました。
おかげで、色んな登場人物を覚える覚える!
まぁ、今となってはそれも良い経験だったと言えます。

少しの間ならば、点滴をつり下げる棒を引き連れて、病院内をお散歩することも出来るようになり、徐々に入院生活にも慣れていきます。

あとは、夫のヘルプがとても役に立ちました。
ほんと、夫が病室に来るのが待ち遠しくてしかたなかったですね!
あの頃はいつも、雪山で遭難してしまった人が、救助隊を待っているような心境で夫を待っていました。

子供病棟の夜。またこれがたいへんなんです。普段のおうちでの育児とはまた違うたいへんさ! 夜泣き、寝ぐずり!

相部屋の子供たちは、かなり小さい子でした。
1,2歳でしょうか。

ですので、夜泣きが……。

長男は、周りがうるさくても、全然平気。夜になると、ぐーぐー寝ます。
でも、親のわたしは気になって仕方ない…。
小さい子達のママは、気を遣って、夜泣きをし出したら病室の外へ連れ出してくれます。が、その足音や、泣き声で自分がおきてしまうのです。
きっと夜泣きのママ自身は、もっと大変だったでしょうね。

そして、24時間付けっぱなしの点滴の交換に、数時間おきに看護婦さんがやってきます。
親はそのまま寝ていればよかったんですが、自分自身の眠りも浅く、何となく気配でわかるし、気になって起きてしまうんですよね。

しかも、わたしの借りている『簡易ベッド』ですが、これがまたうるさかった!
(子供ベッドの側に置くために、親用の『簡易ベッド』をレンタルする事が出来ました)
寝返りを打とうとすると、ききき…とスプリングが軋むのです。
自分も気になるし、他の患者さんにも迷惑だろうし、仕方ないので、わたしは長男と一緒に子供ベッドに寝ることにしました。
(子供ベッドといっても(乳幼児のママが)添い寝が出来るように、ある程度大きいのです)

ですが、全くもって、眠れない!

初めての体験。
慣れない場所。
気になる音。
これ以上眠れなかったら、倒れちゃうかも!

余りに眠れなかったわたしは、数日後、「よく眠れるお薬」(普通にドラッグストアで売っているやつです)を夫に買ってきてもらい、初めて試してみました。

「うん。飲んだ。飲んだぞ! だから眠れるぞ」というふうに、気持ちが楽になったせいか、その日は良く眠れました。
もしかしたら、ちょうどようやく身体も入院生活に慣れてきていたのかもしれませんね。

そうそう。
市販の栄養ドリンクも買ってきてもらって、ガンガン飲んじゃいました。 もちろんノンカフェインのもの。カフェイン入りだと余計に眠れなくなってしまいますものね。
「私は、倒れるわけにはいけない!」と必死だったのでした。



偏食気味なお子さんもおられますよね。乳幼児にはありがち。病院ではそうはいっていられないんですよ。これがまたたいへん。
基本的に、病院で出されるごはんは、子ども用だけ。
そのご飯も、もちろん、子供が好きなおかずばかりだとは限りません。
時には、「全滅」。食べられるものが無いという日もあるかと思います。

でも、ちゃんと食べないと、風邪が治らない。

というわけで、色々工夫しちゃいました。

ふりかけ…。 ミニカレー。 ちいさな納豆…。

そういうものを買ってきて、なんとか食べさせました。

一方、親です。
こちらはご飯、もちろん出てきません。
(出てくる病院もあるのかな?)

というわけで、入院の間は、わたしは本当にかなしい食生活でしたねぇ。
冷たいお弁当ばっかり。
ダンナに買ってきて貰ったり、(ダンナが病院にいる間は)自分で買いに行ったり。

時々、新鮮な野菜のパックを買ってきたり、色々工夫はしてみました。
でも、温かいご飯、食べたくてしかたなかったなぁ…。

役に立つのが、粉末スープ類。
おみそ汁や、ポタージュのインスタントです。
病棟には給湯室があるので、そこでお湯をもらって、唯一温かい飲み物を食べることができました。

あと、インスタントコーヒーも、疲れた身体をリフレッシュするのに便利でした。
ビタミンの入ったホットレモンのインスタント粉末や、紅茶・ハーブティのティーバッグ、緑茶のティーバッグも重宝しました。

熱は三日目ぐらいに、完全に引きました。
でも、お咳が続いたのと、血液の炎症反応がなかなか下がらなかったので、一週間の入院となりました。
一週間目。 晴れて退院です。

そのころには、本当に元気になっていた長男。
病院の看護婦さんとも顔なじみになり、すごく良くして貰いました。
わたしも無事、倒れることなく看病を乗り切ることが出来ました。
病棟内の洗濯機の使い方も覚え、看護婦さんの名前も覚え、いろいろな病院のシステムにも慣れ、私物の持ち込みも増え(お化粧品とかね)だいぶんストレスも少なく過ごせるようになりました。

振り返ると…。
病気のこと、入院のこと、自分のこと、色々考えることができた一週間でした。
やはり、悔やまれるのは、ママ&子どもの「入院セット」を用意していなかったこと。
病院から帰宅後、すぐにセットを準備したのは言うまでもありません。

あの入院事件以降、わたしは、咳が出たりすると、早めに病院に連れて行くようにしています。
また、咳の「乾き具合」「湿り具合」、そして「息の匂い」にも敏感になりましたね。

園のママの中には、

「ちょっとの咳ぐらい登園さえちゃうわ。熱も少しくらいあっても登園OK」

というかたもいらっしゃいます。
もちろん、それでも大丈夫な子どもさんもいるでしょう。
4,5歳の、とっても元気な子どもさんの場合、ちょっとのお熱で、家の中に閉じこめておくのは、ママも子もストレスですものね。

でも、わたしは、あのとき感じた「子どもが死ぬかも!」という恐怖を感じながら走った夜道のことを考えると、もう少し大きくなるまで、無理は絶対させないつもりです。

「いつも風邪をひいてばかり。いつになったら風邪をひかなくなるのかしら」
そんな風に思っていた時期もあります。
長男の場合、卒園し、小学校に上がってからはぐっと風邪をひかなくなりました。
ちょっとずつ体も大きくなり、風邪に対する抵抗力もアップしていくのでしょうね。