寝ない子のその後

リアルタイムで寝ない子ちゃんを育てているママから時々「なおっぺさんのお宅の寝ない子ちゃんは、その後どんな感じだったんですか?」と 質問が来たりします。
このページでは、寝ない子長男のその後について書いてみたいと思います。

寝ない子も育つよ

寝ない。ずっと抱っこ。
こんな育児だったわけですが、その後、格段に楽になったのは、「はいはい」が出来るようになったころ。
物もはっきり見えるようになり、いろいろなころを少しずつ「理解」しだしたのでしょうね。
「ママがいなくて寂しい! 不安! 抱っこして!」という気持ちより、 「これ、なんだろ? 面白そうだ」という気持ちが大きくなってきたのだと思います。

自分で色々なところへ行けるのが嬉しいらしく、まぁ、床に置くと、色んな所へはいはいしていきましたねぇ。
興味があるもの、新しいものを発見したときは、そのはいはいスピードが倍にアップ!

ちいさいゴミなどを見つけ、ぷくぷくの指でつまんで、しげしげと見る仕草などは、本当にかわいい! その姿をみているだけで、親は楽しい。

また、我が子の笑顔にもずいぶん、癒されました。
新生児のうちは、赤ちゃんはまだ笑わないので、赤ちゃんのお世話も「ううう。苦痛かも…」となってしまうこともありますが、(もちろんその後もそういう時期はあるんですけれどね(^-^;)笑うようになると、これが、親としては「へにゃへにゃぁん」となるくらい、癒されちゃうんですよね。その笑顔に!

また、ダンナも、「笑う我が子」を、前にも増してとてもかわいがるようになりました。
やっぱりあやしても、何しても訳も分からず泣きわめく我が子より、にぱぁって笑っている我が子は、かわいいですよね。

そうそう。
頻繁に泣かなくなったぶん楽になりましたが、「あれが欲しい」「これが取りたい」「そのおもちゃを取り上げるな~」と要求が増えて、その分、対応してあげなくてはいけないことが増えました。

おもちゃもたくさん買いました。
初めての子だったから、「これを与えたらどんな顔をするかしら~」とか思うと、買わずにいられない!
でも、結構高かったおもちゃなのに、すぐに、見せても喜ばなくなったり、かと思えば、ヤクルトの小さな空きボトルを異常に気に入って離さなかったり。
難しいものですねぇ。

あとは、乳幼児ならではの危険もいっぱいありますから、対策もしましたね~。
つねに、床になにかが落ちていないかチェック。はいはいの時期の赤ちゃんって、なんでもかんでもお口に入れますからねぇ。大人が見えないようなちいさなものも、地べたを這っている赤ちゃんには良く見えていたりします。

動きまくり!

歩けるようになってから、まぁ、大変でした。
こういう子もいるんだ、ということで、ご紹介しておきましょう。

歩けるようになって。
いや、この言葉は、ちょこっと不適切かも。

走れる。
と言った方が良いかも知れません。

長男くん、歩きませんでした。”走って”ました。

ここでも、子育てにつまづいたなぁ。わたし。
幼児ってね。歩き出したら「よちよち歩き」をするものだとばっかり思ってました。
かるがもの赤ちゃんが、ひなを連れてるでしょ?
あれみたいに、幼児というのは、ママの後ろをちょこちょこくっついてくるものだとばかり思っていました。

うちの長男くん。
ちょこちょこ歩くのではなく、ダダダダーッと小走りに走って、コテッとこける。
走ってはこける。これの繰り返しなんです。
もちろん、母親のほうなんか、これっぽちも見ちゃいない。

で、まぁ、動きが早い! 早すぎる! そして、次の行動が読めない!

長男くんとともに行動するのは、非常に困難を極めました。
もちろん、手をつないで歩きます。
しかし、その手を上手に振り切って、走り出して行ってしまうのですよね。

「きつく手を握っていればいいじゃーん」
とおっしゃるかたもおられるかもしれません。
でも、
「つないだ手を不意に振り切ったりされない程度のきつい握りかた」って相当強く握っていないとダメなんです。
「痛い!」って声が出ちゃうくらい、絶えず握って置かないと、”不意の行動”には耐えられないのです。

言い聞かせも、口がすーーっぱくなるほどしました。
確かに効果は0ではないでしょう。
でも、所詮1歳児。
その効果が出るのには、時間と、根気と、なにより、本人の成長も必要ですよね。
外に出るたびに、
「だめーーーっっっ!! 手を握ってなさーーーいっっっ!」
と、一歳児相手に、鬼の形相で叫んでいる自分。もう、つらくて、外に出たくないとおもうこともしばしばでした。

迷子紐大活躍

言い聞かせもむなしく、たまぁ~に手を振り切り、駆けだしていってしまう長男くん。
ある時、信号待ちをしている時に、急に手をばーっと振り切ってしまうという事件がありました。
車道に飛び出る前に、ちゃんと腕をつかみ直したので、事なきを得ました。
ここ数日は、結構ちゃんと手を握っていてくれていたので、油断していたのかもしれません。

でも、もし、あのとき、腕を掴み直せなくて、車道に飛び出していたら…

考えると、恐ろしくて体が震えました。

結局、迷子ひもを購入しました。
犬などにつけるような、リードです。
本来の目的は、「迷子にならないように」するためのひもです。
でも、うちにとっては、「命綱」みたいなものになってました。

長男に、迷子ひもを付けて、なおかつ、ぎゅーーっと手を握って、歩く毎日。
これで、少しは、精神的にも楽になりました。 でも、色々と言われましたよ。
道ですれ違うおじいちゃんには、

「犬かと思ったわ」

知らない子どもには、

「ねぇ、なんでひもを付けてるの?」

「頼むからそっとしておいて~」という感じでした。
でも、道を歩いていて、向こうから同じように迷子ひもを付けている親子連れに出会うと、 思わず「うんうん。これ、役立ちますよねぇ」と、無言で微笑み合って挨拶したりすることもあったりしましたね。

うちの実家の父も久しぶりに会って、初めて、長男が迷子ひもを付けているところを見せたら、

「なんじゃこら…」

と顔をしかめて言いました。うちの父の世代にはこういうものは無かったですからね。 でも、

「長男くんと散歩してくるわ」

と言って戻ってきた後、(もちろんわたしも付いていって、いかに長男くんが激しい動きをするかを実際に見せた)

「こりゃ、いるわ。このひも」

と、その存在を認めてもらいました。

ママ友。できませーん

公園デビューのお話です。

公園などに行くと、ママが砂場の淵に座って、で、子ども達が、砂場で仲良く(ま、喧嘩もありますが)砂をいじったり、おもちゃで遊んだりしていますよね。
わたしもそういうの、夢見ていました。

「そろそろ、うちのチビも、公園につれていかなくちゃいけないわ」

歩き始めた(いや、走り始めた…か?)1歳ちょっとすぎのころ。私は公園デビューを意気込んでいました。
しかし、実際には、なかなか公園デビューもすんなりいきませんでした。

うちの長男。
「親が想像していた公園での遊び方」を、まったくしてくれませんでした。

買いそろえたお砂場セットなんか見向きもしない。
ブランコも、滑り台も無視!
ひたすら、公園内を走り回る。(そしてこける)走り回る。(そしてこける)。
ま、一歳ちょっと過ぎですものね。

そして、その後を追いかけ回す、わたし…。

わたしは、君の「後追い」?? 普通は、君が、わたしの「後追い」するんじゃないの?

その当時は、そういう自分の姿、恥ずかしいと思っていました。

(周りのママはどう思ってる? わたしのこと! みんな誰か他のママ友といっしょに談笑してるのに、わたしだけ一人。やだな。孤独な人って思われてる? あぁ、わたしもベンチで座って和みたい。座ってられるなんて、うらやましいーー!)

という気持ちで一杯でした。

そんな親の気持ちを知ってか知らずか、 おとなしく砂場で遊んでいるちびっこ達(うちと変わらないような年齢)の間を無理矢理かき分けるように、他人のおもちゃや砂の山を蹴散らし、 ひたむきに走り回る我が子。
そして「すみません~」と謝りながら、砂場のふちに座って談笑中のママ達の周りをちょろちょろ後追いするわたし。

あぁ~。なんだかママ達の視線が痛かったですね。
「大変そうねぇ」という視線で見守ってくださるんですけれどね。それが、とてもつらく、惨めな気持ちにさえなりました。

思い出しても、なんだか、つらいわ。

だから、「公園でママ友を作ろう」なんて思っていた野望も、無惨にうち砕かれました。

当時、わたしにはママ友なんていませんでした。

いやね。 強烈に「ママ友が欲しい~! 寂しい~!」と思っていたわけではありません。
本当は、チビと2人で、家でまったり遊んで過ごすのが大好きでした。

でも、時々、ちょこっと焦ったりするわけです。
例えば、スーパーなどに行ったときに、小さな赤ちゃんを連れたママ達が楽しそうにおしゃべりしてるのを見たりしたとき。
「う。わたしには、誰一人として、おしゃべりする相手がいない」
とか思ったりするわけです。

わたしは、マンションに住んでいるのですが、いつも、入り口付近にいるママ集団(子ども連れ)をすり抜けるときに、 「こんにちは~。いい天気ですね」と挨拶はしますが、それ以上に発展しません。
相手のママ達も自分達のおしゃべりに忙しくて、そのおしゃべりを止めてまでわたしをかまっている暇はないものね。

その集団の中に入って、何時間も井戸端会議したいなんて、これっぽっちも思わなかった。
でも、その集団を見かけるたび、なんだーか憂鬱な気持ち、不安な気持ちになってしまうんですよね。

というわけで、

「家でまったりするのが好き~。他のママと何時間もつるむのは好きじゃなーい」
「でも、ママ友が一人もいないのって、どうなのよ~」

という、相反する気持ちを抱えているわたしでした。 うーん。この、矛盾する気持ち、分かってもらえるでしょうか。
まぁきっと本音は、やっぱり世間並みに、ママ友がほしかったんでしょうね(苦笑)

で。 わたしは、無謀にも、「よし、公園で自分から声をかけて友達を作ってみよう」などと、もくろんでいました。
でも動き回る長男くんと一緒にいたのでは、それは困難だということに気付きました。

会話が続かないのです。

「こんにちは~」とお砂場付近のママに声をかけると、相手も「こんにちは~」と返事がくるのですが、そこからが続かない…。

「何歳のお子さんですか~?」って相手に質問する前に、我が子はもう、とおーーい所へ駆けて行っているのですから…。

やむを得ず、長男を追いかけるわたし。そのママとの会話はそれっきり。

ママ友なんか、できるかーーい!

公園というのは、本来、子どもが遊びに行くところですからね。ママ友を作りに行く場所じゃありませんものね。
堂々と、「子どもだけ」遊ばせていれば良かったのですよね。
後から気が付きました。 よーく観察してみると、結構「一人」でいるママも大勢いるんです。

それにね。 1歳の子。 まだまだママが側にいて、相手をして、公園を2人で散歩したり、一緒に買い物を体験したりするので、十分だったようです。

うちの次男くんも、そのうち公園デビューする日が来るんでしょうね。
多分、その時は、もしも次男くんを「後追い」するようなことになったとしても、「はいはい~。ごめんなさいよ~。ちょっと通してね~」とかなんとか言いながら、堂々と「後追い」すると思います。(^-^;

リトミック教室へ行きました

で、いれたのが、リトミック教室。 音楽に合わせて踊ったり、ちょっとした体操をしたりする教室です。 (といっても、本当に”集まり”という感じですが。 ここでも、長男くんは大暴れ。

踊りません!

一人、あっちへいったりこっちへいったり。
お話の時間(ちょっとした本を先生が読んでくれる)もあったのですが、その時もなかなかじっとしていませんでした。
とはいえ、同い年の子どもたちもあまりじっとしていませんでしたがね。
もちろん、ちゃーんとおとなしく踊ったり、本を読むのを聞いていたりする子もいました。
(女の子に多かった気がします)

ここの教室は、10人程度。 ちいさな公民館を借りて行います。
わたしは、ここで初めてママ友が出来ました。
いままでは、ずーーっと長男の「後追い」をしていましたが、初めてこの場所では、「後追い」をせずに済んだからです。
で、思う存分、ママ達とおしゃべりをすることも出来ました。

長男くんと同じように活発な子、それ以上に活発な子、色々触れあうことができて、とても面白かったし、「自分の子だけが、動き回る子じゃないんだ」と感じましたね~。

そうそう。「活発に動き回る子がたくさんいる」と知った後、ちょっと思ったこととしては…。 以前、

「公園にいる子どもたちって、なんであんなにおとなしいんだろう…。うちは、なんでこんなに大変なんだろう」

ふと考えました。
そういう親子は、公園にあまり来ないのかも。
もっと月齢があがって、落ち着いてから来ようと思っているとか、または、わたしみたいに 「公園で周りのおとなしい子を見て、”うちは何故にせわしなく動くのか~”と落ち込むのがいや」とか…ね。
だから、必然的に、公園に来ているお子さんたちっていうのは、結構大人しい子がおおいのかな~、と思ったりして。
もちろん一概には言えませんけれどね。

なんにせよ、この教室にはいったことは正解でした。
園に入るまえの、準備段階にもなりました。

そろそろ友達が欲しいなと思っているママ、どこかのサークルに顔を出してみるのも良いかも知れません。
ネットなどで、「子育て」「サークル」などと検索してみると、案外たくさんヒットするかもしれません。
公園では、なかなかその場限りのお友達しかできませんが、 (子どもを遊ばせるために行くのが公園ですからね~!)ここなら、毎週顔を合わせるので、自然と仲良くなることができたりしますしね。

※もちろん、サークルといっても、いろんな趣旨のサークルがあり、いろんなママが集まってきています。合うサークル、合わないサークル、年齢が違いすぎるママばっかりのサークル、いろいろあると思います。 やっぱり、何個かサークルに顔を出してみて、「これがいいかな」というサークルに入るのがいいと思います。

ほんと、教室はたのしかったです。
七夕祭りとか、雛祭りとか、ようやく「子どもを持ったなぁ」と実感できるような遊びを大勢でやったり。
とはいえ、長男。最後までほとんど踊ったりしてませんでしたけれどね。
本人は、その場所にいて、みんなが踊っている横ではしゃいでいるのが楽しいようでした。 先生(ベテランです)曰く、 「無理に踊らせようとしなくていいわよ~。そのうちちゃんと踊ったりするようになるから」 とのこと。

はい。
年中さんになったくらいからでしょうか。
先生の言ったとおり、びっくりするくらい落ち着きました。
先生に「おっとりした男の子だねー」と言われるほどに!!!!
ちゃーんと踊っております。歌っております。道路の飛び出しもありません。
親の私がびっくりです。
友達も沢山できました。とても有り難い事です。

子育てはいろいろ悩みますが、(第一子は特に) 過ぎてみれば、「ああぁ、辛かったなぁ。でも。ま。過ぎてみれば笑い話かなぁ」という感じになると思うのです。

追記

寝ない子長男。もっともっと大きくなったらどうなったかというと?
バスケ部に入り、友達もたくさん。
無口だけど、先生から「本当に穏やかですねー」とお墨付きをもらうほど物静かな青年です。
進学校に入学し、国立大へ入学してくれました。
よく寝ます。(苦笑)暇さえあれば寝ています。(苦笑)
新生児の時に寝られなかった分を取り戻しているのでしょうかね。


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